恵愛生殖医療医院は、不妊治療・体外受精・不育治療の専門医院です

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不妊治療はどうやって選択される? 不妊治療の種類と選択方法

2018年12月19日

何らかの理由で自然妊娠にいたらない場合には、「不妊治療」という選択肢があります。
不妊治療には、主にタイミング療法、人工授精、体外受精があります。これらはどのような治療法なのでしょうか。
また、どれくらいの期間を目安に治療に取り組むべきなのでしょうか。本記事では、不妊治療の種類と治療の選択方法について解説します。

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不妊症の原因と検査-どれくらいの期間妊娠しなければ受診すべき?

2018年12月19日

女性は30歳を過ぎた頃から徐々に妊娠しづらくなり、35歳を過ぎるとさらに妊娠しづらくなることがわかっています。しかし、不妊症の原因が必ずしも女性にあるとは限りません。実際には、女性と同じくらいの割合で男性にも原因があることがわかっています。

不妊症とは、どのような原因で起こるのでしょうか。本記事では、女性側と男性側、それぞれの不妊症の原因と受けるべき検査について解説します。

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人工授精(AIH)について

2018年10月20日

人工授精とは

排卵の時期に合わせて、子宮の入り口から管を入れて精液を子宮内へ直接注入する方法です。 AIH(Artificial Insemination of Husband)と呼ばれることも多く、通常タイミング療法の次のステップで行う治療法となります。

人工授精という名前だけを聞くと人工的な感じがしますが、タイミング療法との違いは精液が入るところだけでありむしろ自然妊娠に近い方法といえます。タイミング療法の場合は子宮の入り口手前まで精液が入りますが、人工授精の場合、もう少しだけ奥の子宮内へ精液を注入します。精液が子宮内へ入った後は自然妊娠やタイミング療法と全く変わりません。卵管がしっかり通ってなければなりませんし、卵管内で自然の受精が起こらなければ妊娠することは出来ません。よって、赤ちゃんへの影響もなく、副作用もほとんどありません。自然妊娠やタイミング療法に近い治療法と考えてください。

逆にいうと、体外受精のように飛躍的に妊娠率が上がるわけではなくタイミング療法の1回あたりの妊娠率が約3-5%に比べて、人工授精の場合は約5-10%ほどです。したがって人工授精1回だけでは結果が出ないことも多く、少なくとも3-4回は続けた方がよいでしょう。

また、厚生労働省の調査では5-6回で妊娠できなければそれ以上続けても人工授精では妊娠することが難しいことが明らかとなっています。人工授精をある程度の回数行っても妊娠できない方で、それ以外の明らかな不妊原因がない場合、卵管采のピックアップ障害などで卵管内での受精ができていないか、または卵子の質が低下してきている可能性などが考えられます。その場合は人工授精を続けても無駄になってしまう可能性が高く、さらに次のステップ(体外受精や腹腔鏡手術など)に進んだ方がよいと考えています。

人工授精の適応

以下の患者さまに効果があると考えられます。

1.子宮頚管性不妊症
子宮の入り口(子宮頚管)の粘液が少なかったり、または相性の問題で精子が子宮の入り口から子宮内へ登っていけない場合があります。人工授精の場合、管を使って子宮内へ近道できるため有効と考えられます。
2.子宮内膜症性不妊症
排卵誘発と併用することにより、人工授精が子宮内膜症に有効であることが報告されています。
3.卵管性不妊症
上記と同様に排卵誘発と併用することにより、人工授精が片側の卵管障害にも有効であることが報告されています。
4.軽度男性不妊症
精液を遠心処理し精子濃度や運動率を多少改善することができるため、軽度の乏精子症や精子無力症に有効です。
5.原因不明不妊症
一部の原因不明不妊症では有効な場合もありますので、体外受精を行う前に試してみてもよいと考えています。

人工授精の方法

通院する日は、通常2日間のみです。(1)排卵前に一度いらしていただき、(2)人工受精当日に来院、その後の受診は必要ありません。排卵誘発剤を使用している方や排卵が1度の診察では推定できない場合は、数回の通院が必要となることがあります。

(1)
排卵直前に受診していただき超音波検査などで排卵日を推定します。
(2)
排卵日に合わせて、人工授精を行う日付・時間を決定し予約を入れていきます。
(3)
人工授精を行う時間に排卵を合わせるため、ブセレキュア点鼻薬を約36時間前および35時間前に両鼻1回ずつスプレーしてもらいます。(予約時間などにより点鼻薬の時間は多少前後します)
(4)
人工受精当日、精液を当院で採取していただくか、または自宅で採取して持ってきてもらい、培養室で遠心処理を行います。
(5)
内診台で子宮内に管を使って、遠心処理した精液を注入します。注入する精液量は0.6ccとごく少量ですので、痛みはほとんどありません。(まれに管が入りにくい患者様がいます。その場合、子宮の入り口を器械でつかんだり引っ張ったりして痛みを感じることがあります)
(6)
内診台で約5分間安静にしてもらいます。人工授精後、膣から少量の液が漏れて出ることがありますが、ほとんどが消毒液ですので心配いりません。
(7)
薬を処方しますので、抗生剤や卵胞ホルモンの貼り薬、黄体ホルモンの飲み薬を使用していただきます。
(8)
人工授精後は、自宅などでの安静は特に必要なく、軽い運動やお風呂なども含めて通常の生活をしていただいてかまいません。
(9)
その後は、月経が来るかどうかで妊娠の判定をしていただきます。

*精液の提出方法:

人工授精予約時に精液を採取する専用の容器をお渡しします。
当日は、人工授精予約時間の30分前までに必ずご提出ください。精液を提出した後、精液を遠心処理するため30分〜1時間お待ちいただきます。
精液の提出が遅れると、順番が最後になり長時間お待たせしてしまうことがありますので何卒ご了承ください。
当院で採取する場合は、精液を人工授精予約時間の30分前までに提出できるように、予約時間の1時間以上前に来院してください。
精液を自宅で採取する場合、3-4時間以内に採取したものを持ってきてください。
禁欲期間はできれば2日から7日としてください。短すぎてもまた長すぎてもよくありません。

*その他:

患者間違え防止の為、お名前を何度か確認させていただきます。ご了承ください。
人工授精後、2-3日少量の性器出血が続くことがあります。

人工授精を実施した場合の利益と危険性について

人工授精を実施した場合

(1)
精液を遠心処理するため、精子濃度や運動率を多少改善することができます。したがって、軽度の乏精子症の方には特に効果が高いと考えられます。
(2)
子宮の入り口は、子宮内にばい菌などが入らないようにバリアとなっています。精子にとっても最も通過しにくい場所ですが、管を使って近道することにより卵子と出会いやすく(受精しやすく)なります。
(3)
排卵を合わせるための点鼻薬を使用することにより、人工授精をする時間にちょうど排卵するように調節することができます。

以上の理由からタイミング療法よりも若干妊娠しやすくなります。

人工授精には以下の副作用・欠点があります

1. 保険がきかないので、料金が高くなります

人工授精は健康保険の適応がありません。よって料金が高くなります。当院では1回あたり21,600円の料金がかかります。1-2回の診察などを含めると1周期あたり約2万円かかります。人工授精後の抗生剤、黄体ホルモン卵胞ホルモン剤の料金は上記に含まれています。

また、初回のみですが、排卵を合わせるための点鼻薬を購入していただきますので11,070円かかります。(1回買えば、何回も使用できるお薬ですので、なくさないように注意してください)

人工授精を実施しない場合の不利益と危険性について

人工授精を行わない場合は、それ以外の治療法を行うかまたは治療を終了することになります。タイミング療法を続けることもできますが、妊娠率はかなり低いと言わざるをえません。

人工授精を実施しない場合の他治療法等の選択肢について

タイミング療法を続けるか、さらに次のステップの体外受精や腹腔鏡手術(検査)などを行うことになります。今後の治療方法などについては担当医とご相談ください

同意書の撤回について

同意書をいただいた後でも、同意を撤回することはできます。その場合は担当医と、よくご相談ください。また、同意をしなくても、今後の当院での治療において不利益を受けることは一切ありません。

不同意の場合の治療の継続について

人工授精を実施することに同意できない場合は、担当医と今後の治療方法などについて、もう一度よくご相談ください。

緊急時の対応について

人工授精の実施中に、予期せぬ事態が発生した場合は、担当医が最善の対処を致します。処置内容などについては担当医の判断にお任せください。

質問の機会について

説明された内容についてわからないことがある場合は、ご遠慮なく担当医に質問をしてください。同意書をいただいたあとでも、質問することはできます。


排卵誘発について

2018年10月20日

排卵誘発剤投与とは

排卵誘発剤を用いて卵胞(卵子)を発育させ、排卵を促す方法を排卵誘発法といいます。通常は排卵障害のある患者様に行いますが、妊娠率を上げるために正常排卵周期を有している患者様にも行うことがあります。人工授精や体外受精では排卵誘発法を併用することによって妊娠率が上がりますので、当院の人工授精や体外受精では、排卵誘発法を併用することがあります。

排卵誘発剤の種類

大きく分けると卵子を育てるための薬(下記の1、2)と排卵を促す薬(3、4)に分けられます。

1.クロミフェン製剤(クロミッドなど)
脳の下垂体に作用して間接的に卵巣を刺激する飲み薬です。そのため、作用が比較的弱く副作用もほとんどありません。
2.ゴナドトロピン製剤(ゴナールF、レコベル、HMGなど)
卵巣に直接作用するタイプの注射薬です。そのため量や回数によっては非常に強力で、多胎や卵巣過剰刺激症候群にもなりやすくなります。
3.hCG製剤(オビドレルなど)
上記の卵子を育てる薬ではなく、排卵を促す注射です。hCGを投与すると約36-38時間後に排卵します。
4.GnRHアゴニスト製剤(プレセリン点鼻薬、ナファレリンなど)
脳の下垂体に作用し、間接的に排卵を促す点鼻薬です。hCGと同様の使い方をします。長期間使用すると、逆に排卵を抑える作用があり、体外受精時に排卵を抑えるために使用することもあります。
5.GnRHアンタゴニスト製剤(セトロタイドなど)
脳の下垂体の機能を一時的に抑える注射です。体外受精時に排卵を抑えるために使用します。

排卵誘発剤を投与した場合

排卵誘発剤投与のリスク

世界的にも広く使われており、非常に安全な薬剤の一つですが、以下にあげるいくつかの副作用があります。

1.多胎率の増加
多胎とは双子、三つ子以上となった妊娠のことです。通常自然排卵周期では一つしか排卵しませんので自然妊娠のほとんどは単胎となります(自然妊娠でも一卵性の多胎や自然に二つ以上排卵し多胎となることはあります)。排卵誘発剤を使うと2つ以上排卵することが多くなるので当然多胎率は高くなります。自然妊娠でも1%は多胎となりますが、クロミフェンによる多胎率は約4-5%、ゴナドトロピンによる多胎率は約15-20%とされています。
双子はかわいいものですが、やはり早産などの周産期リスクはかなり高くなり、当院での出産は原則できません。また出産後の育児負担も相当なものです。
当院では排卵させる前に発育した卵胞数をモニターし、あまり多くの排卵が予想される場合はその周期をキャンセルする場合もあります。それでも多胎の発生を完全に防ぐことはできません。どうしても心配なら体外受精をお勧めします。体外受精であれば戻す胚の数を一つにすれば多胎になることはないからです。(ただし1卵性多胎を除く)
2.卵巣過剰刺激症候群(OHSS)

排卵誘発法が向上しており現在ではほとんど見られなくなりましたが、やはりゼロにすることはできません。クロミフェンでは通常は起こりませんが、ゴナドトロピンでは起こることがあります。特に体外受精では大量に投与が必要になることがありますので注意が必要です。若年、やせ型、多嚢胞性卵巣症候群などではリスクが高くなります。両側の卵巣が腫れあがり、血管の中の水分が卵巣から浸み出し、腹腔内にたまってしまいます(腹水)。すると血管内は脱水となり、血液がどろどろとなって血栓ができやすくなります。血栓症という状態になり、ひどくなると肺梗塞や脳梗塞など命にかかわることもあります。また妊娠するとさらに重症化します。重症化が予想される場合はその周期では人工授精や胚移植などがキャンセルとなることがあります。また重症化した場合は入院点滴治療が必要となることがあります。

その他アレルギー反応などは通常の薬剤と同程度の頻度で起こります。また排卵誘発剤によってできた赤ちゃんだからといって、赤ちゃんに異常が出ることはありません。

排卵誘発剤投与を実施しない場合

当院の人工授精は自然周期法を原則としておりますが、排卵誘発法を併用した時に比べて妊娠率は多少低くなります。また体外受精の場合は採卵数が減ったり、卵子がとれなくなる可能性が少し高くなります。
自然周期でも人工授精や体外受精は可能ですが、上記の理由で妊娠率が低くなってしまいます。

同意書の撤回について

同意書をいただいた後でも、同意を撤回することはできます。その場合は担当医と、よくご相談ください。また、同意をしなくても、今後の当院での治療において不利益を受けることは一切ありません。

不同意の場合の治療の継続について

排卵誘発剤投与を実施することに同意できない場合は、担当医と今後の治療方法などについて、もう一度よくご相談ください。

緊急時の対応について

排卵誘発剤投与の実施中に、予期せぬ事態が発生した場合は、担当医が最善の対処を致します。処置内容などについては担当医の判断にお任せください。

質問の機会について

説明された内容についてわからないことがある場合は、ご遠慮なく担当医に質問をしてください。同意書をいただいたあとでも、質問することはできます。


子宮卵管造影(HSG)について

2018年10月20日

卵管とは

子宮と卵巣をつなげている管を卵管と呼びます。卵管は卵子と精子の通り道であり、出会って受精する場所です。受精ができないと絶対に妊娠することはできません。
卵管は子宮の左右両側にありますが、もし両側とも卵管が詰まっていたら、受精することができなくなるので自然の妊娠は不可能となります。
卵管に異常があるとその後の治療方針が全く変わってしまうので、一番初めにやっておいた方が良い検査のひとつと考えています。通常、月経終了後から排卵までの間(月経周期28日の方の場合で、7-10日目前後)に行います。
一部健康保険の適応がなく、約1万円の料金がかかります。

子宮卵管造影のやり方

子宮の入り口から管を入れて、造影剤を子宮内から卵管へ流し込み、子宮内の状態と両側の卵管の通りおよび、卵管からおなかの中への拡がりを見る検査です。卵管は非常に細く超音波ではほとんどみることができませんが、造影剤はレントゲンで白く光るため卵管が通っているかどうかがはっきりとわかります。
おなかの中への拡がりがよくわからないことがあり、その場合後日(通常は翌日)もう一度いらしていただき、レントゲンをとる場合があります(この時はレントゲンのみで造影は必要ありません)。
この検査をすることにより、軽度の詰まりであれば卵管の通りを良くすることができます。そして卵管の通りや働きがよくなり妊娠しやすくなることもあり、治療的な効果も期待できます。

子宮卵管造影を実施した場合の利益と危険性について

子宮卵管造影を実施した場合の最も大きな利益は、妊娠しやすくなるということです。両側の卵管を造影剤で押し流すことにより、卵管の通りや働きが良くなります。卵管造影をするだけで妊娠が成立することも多いです。
また、子宮卵管造影をすることにより卵管の詰まりなどがわかると、その後の治療方針が決定しやすくなります。
一方、子宮卵管造影には、以下の副作用・欠点があります。

1.痛い検査ですが、痛みの軽減に努めています
痛いポイントは2か所あります。まず1つは子宮の中に管を入れて風船を膨らます時です。これは管が抜けないようにするためと造影剤が膣内に逆流しないようにするために必要です。子宮が圧迫されるので痛みが出ます。
2つめは造影剤を卵管に流すときです。通常1-2分間くらいで造影は終わりますが、卵管は非常に細い管で、油性の造影剤が卵管を流れるときに強い痛みを感じることがあります。当院ではなるべく細い管を使用し、また検査前に痛み止めの座薬を使用し(使用しないこともあります)痛みの軽減に努めています。
2.造影後腹膜炎
卵管の先はおなかの中とつながっています。そのため、頻度はかなり低いのですが、子宮や卵管内にばい菌がいる場合、造影剤を流すことによりおなかの中にばらまかれてしまうことがあります。子宮内膜症のある方やクラミジア感染のある方では少しなりやすいようです。当院では予防的に抗生剤を検査後2日間飲んでいただきます。
3.造影剤の残留
当院では、原則水溶性の造影剤を使用します。
水溶性造影剤はおなかの中で速やかに吸収され尿から排出されます。おなかの中に残留することはなく、甲状腺機能などへの影響も少ないとされています。すぐに妊娠された場合も胎児への影響はありません。
一方、油性造影剤を使用した場合、おなかの中ですぐには吸収されないため半年から1年くらいおなかの中に残ります。特に悪影響はありませんが、健診などでレントゲンやCTなどをとる際に残った造影剤が写ってしまうので、他の臓器がみにくくなってしまうことがあります。
4.ヨードの影響
ほとんどの造影剤にはヨードが含まれています。ヨードは甲状腺機能に影響を与えます。甲状腺機能異常などがある患者様は甲状腺機能に影響を与える可能性があります。また、ヨードに対するアレルギーがある方、喘息をお持ちの方には使用できないことがあります。
その他アレルギー反応などは他の検査と同程度の頻度で起こります。

子宮卵管造影を実施しない場合の不利益と危険性について

卵管の通りが確認できないと、もし両側の卵管が閉塞していた場合、いくらタイミング療法や人工授精を行っても妊娠はかなり困難となります。

子宮卵管造影を実施しない場合の他治療法等の選択肢について

卵管通水法や通気法もありますが、視覚的に評価できないため検査精度としては劣ります。また油性の造影剤を用いたほうが卵管造影後の妊娠率が高いことが報告されています。

同意書の撤回について

同意書をいただいた後でも、同意を撤回することはできます。その場合は担当医と、よくご相談ください。また、同意をしなくても、今後の当院での治療において不利益を受けることは一切ありません。

不同意の場合の治療の継続について

子宮卵管造影を実施することに同意できない場合は、担当医と今後の治療方法などについて、もう一度よくご相談ください。

緊急時の対応について

子宮卵管造影中に、予期せぬ事態が発生した場合は、担当医が最善の対処を致します。処置内容などについては担当医の判断にお任せください。

質問の機会について

説明された内容についてわからないことがある場合は、ご遠慮なく担当医に質問をしてください。同意書をいただいたあとでも、質問することはできます。


不妊症検査の流れ

2018年10月20日

不妊症の検査の流れ

以下の検査(不妊症スクリーニング検査)を行っていきます。月経周期によってできる検査が決まっており、1回ではすべての検査はできません。1-2周期かけて検査を行っていきます。料金が高額となることがありますので、「費用について」のページををご確認ください。

1.経膣超音波
卵胞(卵子が入っている袋)の大きさを測定することにより、排卵日の推定をします。また卵巣や子宮の形の異常をみることができます。子宮内膜症や卵巣のう腫、子宮筋腫が見つかることもあります。
2.基礎ホルモン検査
月経3-5日目くらいが卵巣が一番休まっている時期にあたり、この時期に下垂体ホルモンであるLH・FSH、また卵巣の卵胞ホルモンであるエストラジオール(E2)を測り、卵巣機能をみます。当院では抗ミューラー管ホルモン(AMH)を検査することができます。卵巣の中の卵子がどれだけ残っているかがわかる検査です。

(1)低温期(卵胞期)の検査
月経3‐5日目:基礎ホルモン検査(LH、FSH、エストラジオール(E2)など)
初回は抗ミューラー管ホルモン、感染症、貧血、肝腎機能検査なども行います。
月経7‐10日目:子宮卵管造影(HSG)
(2)排卵期の検査
月経11‐14日目:排卵期ホルモン検査(LH、E2、プロゲステロン(P4))
(3)高温期(黄体期)の検査
月経20‐22日目:黄体期ホルモン検査(E2,P4)
3.感染症・生化学検査
初診時にはクラミジア検査、また体外受精前には梅毒、B型肝炎、C型肝炎、HIVウイルスの検査を行います。また不妊症以外の病気がないか、妊娠しても大丈夫な体かどうか、肝臓や腎臓の機能や血糖値なども検査します。
4.子宮卵管造影(HSG)
卵管の通りを見る検査です。子宮の中の異常もわかることがあります。また、この検査をすると卵管のとおりが良くなるためその後妊娠がしやすくなることも知られています。ただしちょっと痛い検査なので、当院では痛み止めをしっかり使い、なるべく細い管を使用して検査を行います。月経終了後から排卵する前の月経7-10日目くらいに行います。詳細は「子宮卵管造影(HSG)について」のページをご参照ください。
5.排卵期ホルモン検査
卵胞が育ってくるとE2が上がってきます。そしてE2がある値になると下垂体に作用してLHが一気に上昇します(LHサージ)。LHサージが始まってから約36-38時間後に排卵となります。LH、E2、プロゲステロン(P4)を検査することにより超音波よりもさらに正確な排卵日の推定を行うことができます。
6.黄体期ホルモン検査
黄体期に赤ちゃんが子宮にくっつく着床が起こります。着床するには子宮内膜がある程度厚くなっていなければなりません。また黄体ホルモンであるP4が十分に出ていなければやはり着床できません。超音波検査およびE2、P4を測定します。
7.精液検査
精子の数や元気度を顕微鏡で見て検査します。ご主人の都合で木・金・土曜日のいずれかでできますが、3-7日間の禁欲期間をおいていただきます。ご自宅で採取する場合は、3時間以内に持ってきていただきます。
8.その他
ご主人との相性をみる性交後試験(ヒューナーテスト)や副腎のホルモン、また子宮がん検診などその他の検査を患者様に合わせて行うこともあります。

一般不妊治療について

2018年10月20日

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不妊症とは

正常な夫婦生活を送っているにもかかわらず2年以上妊娠できないカップルのことを不妊症といいます。赤ちゃんをつくり始めてから1年で約80%のカップルに妊娠が成立し、2年で約90%が妊娠できるとされています。よって約10%のカップルが不妊症となるため、決して珍しい病気ではありません。
また、妊娠のしやすさに、最も影響を与えるのは女性側の年齢です(男性の場合は年齢の影響は女性ほど大きくはありません)。女性の場合、妊娠が最もしやすい時期は10代後半から20代後半といわれています。30歳をピークに少しずつ妊娠しづらくなってきます。30代後半を過ぎると加速度的に不妊症が増えていき、日本における体外受精の成績からみると44歳以上で生産率(一回の治療あたり出産できる確率)は実に1%以下となってしまいます。
近年、日本では晩婚化が進んでおり実際にはかなりの数のカップルが不妊症に悩まされていると推測されます。諸外国では1年以上妊娠しないカップルを不妊症と定義している国もあり、奥様の年齢が高く、また1年以上妊娠できないカップルは、早めに検査や治療を受けたほうがよいでしょう。

以下に日本における体外受精年齢別成績を示します。
年齢とともに妊娠率(赤い線)が下がり、一方で流産率(紫の線)が急激に上昇してくるのがわかります。

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自然妊娠の成立過程

  1. まず脳の中心にある視床下部・下垂体という臓器からホルモンが産生され、卵巣を刺激し、卵子が入った卵胞を育てます。

  2. 卵胞が2cmくらいになると下垂体からさらに多くのホルモンが出て(LHサージ)卵子が飛び出てきます。これが排卵です。

  3. 飛び出た卵子は、すぐに卵管采という手のような部分に捕まって、卵管に取り込まれます。タイミングがあっていれば、精子はすでに膣のほうから上ってきて卵管膨大部という卵管の一番太いところで待ち構えています。

  4. 卵子が入ってくると、精子が卵子めがけて一斉に突入し、たった一匹の精子だけが卵子に入ることができます。これが受精です。受精して、はじめてひとつの生命になるといえるでしょう。

  5. 受精した卵は胚ともいいますが、ここから約1週間かけて卵管のなかをころころと転がりながら成長を続け、子宮に戻り、胚盤胞という状態になります。この形まで成長して初めて子宮の壁(内膜)にくっつくことができるのです。これを着床といいます。

  6. 着床後の過ごし方については、医師と話し合いながら決めていくようにしてください。

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ヒトの妊娠の成立はこのようにかなり複雑です。このうちの一つでもうまくいかなくなると不妊症となってしまうのです。

不妊症の治療

不妊症の原因が分かればそれに対する治療を行います。原因不明不妊症に対する標準的治療としては、まずタイミング療法を5-6回行います。残念ながら妊娠しない場合には人工授精となります。人工授精で妊娠できる方は5-6回までにほとんどが妊娠できるので、妊娠しない場合にはそれ以上やってもかなり困難であることがわかっており、体外受精をおすすめすることになります。
前述の通り、妊娠のしやすさは年齢に大きく左右されますので、年齢の高い方は早めのステップアップをお勧めすることがあります。不妊治療は健康保険の適応と先進医療と自費診療がありますので、「費用について」のページをご確認ください。

1.タイミング療法
超音波やホルモン検査などで排卵日を推定し、性交日を指導する治療法です。特に排卵障害や排卵日が不安定な方に効果があります。排卵がうまくできない人には排卵誘発剤を使用することがあります。
2.排卵誘発
排卵障害のある方には、排卵誘発剤を使用します。まずは弱い飲み薬(クロミフェン)を使用しますが、無効の場合はゴナドトロピン注射を行います。卵巣過剰刺激症候群や多胎妊娠には十分に注意して使用します。通常はタイミング療法や人工授精を併用します。詳細は「排卵誘発について」のページをご参照ください。
3.人工授精(AIH)
子宮内に調整した精子を直接注入する方法です。“人工”とついていますが、精子が子宮頚管部を近道できる以外はほとんど自然妊娠と変わりありません。詳細は「人工授精(AIH)について」のページをご参照ください。
4. 体外受精胚移植法(IVF-ET・ART)
人工授精を5-6回やって妊娠できなかった方は、残念ながら人工授精で妊娠できる可能性はかなり低くなります。その場合は体外受精胚移植法の適応となります。詳細は「体外受精治療について」のページをご参照ください。
5.手術療法
不妊症に対する代表的な手術療法に、子宮内膜症に対する腹腔鏡手術があります。腹腔鏡では原因検査のための診断的腹腔鏡や多嚢胞性卵巣症候群に対する卵巣多孔術もあります。また子宮鏡による子宮筋腫摘出術などがあります。詳しくは担当医にご相談ください。