男性不妊の原因とは?なりやすい人の特徴や見た目で判断するセルフチェック法まで解説

「男性不妊の原因ってどんなものがあるの?」
「男性側に不妊の原因があることってあるの?」
このような不安を感じていませんか?
「不妊」というと女性側の問題をイメージされることも多いですが、実際には男性側に原因があるケースも少なくありません。精子の数や運動率の低下、勃起・射精のトラブル、生活習慣の乱れなど、男性不妊にはさまざまな要因が関係しているとされています。
本記事では、男性不妊の主な原因や、なりやすい人の特徴、セルフチェック方法、検査内容についてわかりやすく解説します。
「もしかして…」と不安に感じている方も、ぜひ本記事を男性不妊と向き合うきっかけにしてみてください。
男性不妊とは
男性不妊とは、男性側の要因によって妊娠が成立しにくくなっている状態を指します。
「不妊=女性側の問題」というイメージを持たれることもありますが、男性側に原因があるケースも少なくありません。
不妊は、排卵・受精・着床といった複数の過程が正常に進むことで成立します。そのため、精子の数や運動率の低下、射精障害などがあると、妊娠に影響を及ぼす可能性があるのです。
また、男性不妊は自覚症状がほとんどないまま進行することも多く、見た目だけでは判断できないケースも多くあります。
そのため、「なかなか妊娠しない」「自分にも原因があるかもしれない」と感じた場合は、早めに検査を受けて体の状態を確認することが大切です。
男性不妊の原因
男性不妊の主な原因としては、以下のようなものが挙げられます。
- 造精機能障害
- 精路通過障害
- 性機能障害
- ホルモン異常
- 精索静脈瘤
ここからは、それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。
造精機能障害
造精機能障害とは、精子をつくる機能に問題が生じている状態で、男性不妊の原因の中でも比較的多く見られます。
代表的なものとしては、精子の数が少ない「乏精子症」、精子の動きが弱い「精子無力症」、精液中に精子が存在しない「無精子症」などが挙げられます。
造精機能障害の原因は、加齢や生活習慣の乱れ、喫煙、過度な飲酒、ストレス、睡眠不足などさまざまです。また、染色体異常やホルモン異常、精索静脈瘤などの病気が背景にあるケースも少なくありません。
ただし、造精機能障害は自覚症状がほとんどないことも多いため、見た目だけで判断することは難しいとされています。
精路通過障害
精路通過障害とは、精子自体は正常に作られているものの、精子の通り道に問題があり、うまく体外へ排出できない状態を指します。
精子は精巣で作られたあと、精管や精嚢、尿道などを通って射精されます。しかし、これらの通路が詰まっていたり、生まれつき存在しなかったりすると、精液中に精子が出てこなくなることがあるのです。
原因としては、先天的な精管の欠損のほか、感染症や炎症、過去の手術などによる閉塞が挙げられます。
また、精路通過障害は精液の量や見た目だけでは異常に気づきにくい場合も多く、自覚症状がほとんどないことも珍しくありません。
性機能障害
性機能障害とは、勃起や射精に問題が生じることで、精子をうまく体内へ届けられない状態を指します。
代表的なものとしては、勃起が十分に維持できない「ED(勃起障害)」や、性交時に射精できない「膣内射精障害」などがあります。特に膣内射精障害は、妊活中のプレッシャーやストレスが関係しているケースも少なくありません。
また、射精時に精液が体外へ出ず、膀胱側へ逆流してしまう「逆行性射精」が原因となることもあります。
性機能障害の原因はさまざまで、加齢や生活習慣の乱れのほか、ストレス・不安といった心理的な要因、さらに糖尿病などの疾患が関係することもあります。
そのため、「性行為がうまくできない」といった悩みがある場合は、一人で悩み続けず、必要に応じて専門クリニックへ相談することが大切です。
ホルモン異常
ホルモン異常とは、精子の生成や男性機能に関わるホルモンバランスが乱れている状態を指します。
男性の体では、脳や精巣から分泌されるさまざまなホルモンによって、精子を作る働きがコントロールされています。
しかし、男性ホルモン(テストステロン)の分泌が低下したり、脳下垂体などに異常が起きたりすると、精子が正常に作られにくくなることがあるのです。
たとえば、脳下垂体から分泌される「LH」や「FSH」は、精巣に対して精子を作るよう指令を出す役割があるホルモンですが、これらの分泌に問題があると、精子数の減少や性欲低下などにつながるケースもあります。
また、肥満や睡眠不足、強いストレス、過度な飲酒などがホルモンバランスに影響を与えることもあるため注意が必要です。
精索静脈瘤
精索静脈瘤とは、精巣周辺の静脈が拡張し、血流が滞っている状態を指します。男性不妊の原因として比較的多い病気のひとつとされており、精子の数や運動率、質の低下につながる可能性があります。
本来、精巣は体温より少し低い温度に保たれることで、正常に精子を作れる仕組みになっています。しかし、精索静脈瘤によって血液がうっ滞すると、精巣周辺の温度が上昇し、精子形成に悪影響を及ぼすことがあるのです。
症状が軽い場合は自覚症状がほとんどないこともありますが、陰嚢の違和感や、血管が浮き出て見えるような感覚を覚える場合は、一度泌尿器科などを受診してみるとよいでしょう。
男性不妊になりやすい人の見た目の特徴
男性不妊は、基本的に見た目だけで判断できるものではありません。実際には、精液検査や泌尿器科での診察によって初めて原因がわかるケースも多くあります。
ただし、中には体の特徴や陰嚢の状態、精液の様子などから、男性不妊につながる可能性が疑われる場合もあります。
たとえば、以下のような特徴が見られる場合は要注意です。
- 精巣(睾丸)が極端に小さい
- 左右の精巣の大きさに差がある
- 陰嚢にコブのような膨らみや血管の浮きがある
- 陰嚢が常に熱を持っている感覚がある
- 精液量が極端に少ない
- 精液が透明に近い
- 血が混じったような精液が出る
- 体毛が極端に薄い、筋肉量が少ない
特に、陰嚢の血管が浮き出るような状態は、精索静脈瘤の可能性もあります。
ただし、これらに当てはまるからといって、必ず男性不妊とは限りません。
自己判断だけで不安を抱え込まず、気になる症状がある場合は専門クリニックで相談することが大切です。
男性不妊になりやすい人の生活習慣の特徴
日々の生活習慣は、精子の数や運動率、ホルモンバランスなどに影響を与える可能性があります。
特に、以下のような習慣がある方は注意が必要です。
- 喫煙習慣がある
- 過度な飲酒をしている
- 睡眠不足が続いている
- 強いストレスを抱えている
- 肥満または極端な痩せ型
- 運動不足が続いている
- サウナや長風呂を頻繁に利用する
- 長時間座りっぱなしの仕事をしている
- タイトな下着を日常的に着用している
- 偏った食生活が続いている
このような生活習慣が長期間にわたって続いている場合は、男性不妊につながるリスクが高まることもあるでしょう。
ただし、生活習慣が乱れているからといって、必ず男性不妊になるわけではありません。妊娠を希望している場合は、できる範囲から生活環境を整えていくことが大切です。
男性不妊になりやすい人の病歴の特徴
過去にかかった病気や治療歴が、男性不妊に関係しているケースもあります。
自覚症状がないまま精子の状態に影響が出ていることもあるため、既往歴を確認することは重要です。
特に、以下のような病歴がある場合は、男性不妊との関連が指摘されることがあります。
- おたふく風邪(流行性耳下腺炎)による精巣炎
- 精索静脈瘤と診断されたことがある
- 停留精巣の既往がある
- 鼠径ヘルニアの手術歴がある
- 前立腺や精巣周辺の手術歴がある
- 糖尿病
- 高血圧
- 性感染症(クラミジアなど)
- 抗がん剤治療や放射線治療の経験がある
ただし、病歴があるからといって必ず不妊になるわけではありません。
気になる既往歴がある場合は、早めに医療機関で相談し、必要に応じて検査を受けることが大切です。
男性不妊はセルフチェックできる?
男性不妊は、ある程度セルフチェックできる場合があります。特に、陰嚢の状態や性機能、生活習慣などから、男性不妊につながるサインが見つかるケースも少なくありません。
具体的には、以下の項目に当てはまるものがないか確認してみましょう。複数の項目に当てはまる場合は、男性不妊につながる可能性がある状態かもしれません 。
- 陰嚢にコブのような膨らみがある
- 精巣が小さい、左右差が大きい
- 精液量が極端に少ない
- ED(勃起障害)がある
- 膣内で射精しづらい
- 性欲低下を感じる
- サウナや長風呂を頻繁に利用している
- 喫煙・過度な飲酒習慣がある
- 妊活を1年以上続けても妊娠しない
なお、セルフチェックだけで男性不妊を確定することはできません。
見た目に異常がなくても精子の状態に問題があるケースもありますし、反対に気になる症状があっても妊娠に問題がない場合もあります。
そのため、「もしかして」と不安を感じた場合は、自己判断で終わらせず、精液検査や泌尿器科での診察を受けることが大切です。
男性不妊を予防する方法
男性不妊は、すべてを完全に予防できるわけではありません。
しかし、日頃の生活習慣を見直すことで、精子の状態やホルモンバランスを整えやすくなる可能性があります。
具体的には、以下のようなポイントを意識してみましょう。
- 禁煙を意識する
- 過度な飲酒を控える
- バランスのよい食事を心がける
- 適度な運動を取り入れる
- 睡眠時間をしっかり確保する
- 強いストレスを溜め込みすぎない
- 長時間のサウナや熱いお風呂を避ける
- 陰嚢を締め付けすぎない下着を選ぶ
- 肥満を予防する
特に、精巣は熱に弱いため、高温環境を避けることは重要とされています。また、喫煙や過度な飲酒は精子の数や運動率に影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。
ただし、生活改善だけで必ず男性不妊が改善するとは限りません。不安がある場合は、医療機関で検査を受けながら、適切な対応を検討することが大切です。
まとめ
男性不妊は、精子をつくる機能の異常や、精子の通り道のトラブル、勃起・射精障害など、さまざまな原因によって起こる可能性があります。
また、喫煙や過度な飲酒、睡眠不足、ストレスなどの日常的な生活習慣が影響することもあり、過去の病歴が関係しているケースも少なくありません。
一方で、男性不妊は自覚症状がほとんどないことも多く、見た目だけでは判断できない場合があります。そのため、「妊活を続けているのに妊娠しない」「自分にも原因があるかもしれない」と感じた場合は、早めに検査を受けることが大切です。
男性不妊の検査は、現在の体の状態を確認するための重要な機会でもあります。原因に応じて生活改善や治療につながるケースもあるため、一人で抱え込まず、夫婦で相談しながら専門クリニックへ相談してみましょう。